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持続可能な社会の実現を、私たちの地域から 


未来を創ろうインタビューInterview



No.64 むなかた市民フォーラム/NPO法人 改革プロジェクト 代表理事 立花 祐平氏

 『パトラン』をご存知ですか。ランナーが集まって付近を走る防犯パトロールランニング、略して『パトラン』。犯罪の起こりやすい夜間はもちろん、ときには子どもたちの下校時間に合わせて実施することもあるそうです。そのパトランの生みの親であり、むなかた市民フォーラム(市民活動・NPOボランティアセンター)代表の立花さんにお話を伺いました。

 ことの起こりは「昔はもっときれいだった」と海岸のごみ拾いを友人たちと定期的にされたこと。そのなかのひとりの女性が、夜道を歩いていた時、不審者からの被害に遭ったと聞き「もし、そこに誰か別の人がいたならば、被害は食い止められたのではないか。」と考えられたそうです。誰かが街を走っていることで、常に人の目があれば未然に防げる犯罪も多いはず、と、パトランを始められました。

 また、活動を通して『むなかた市民フォーラム』と関わられることになり、広報や事務を手伝われることから始まり、現在は代表理事として宗像を盛り上げていらっしゃいます。

Q.未来のために、今、何が重要だとお考えですか A.地域づくり
多くの人に地域に関心を持つ機会を作っていきます。
Q.そのために暮らしの中で心がけていることがあれば教えてください。

A. 人の想いや考えを尊重すること。
それぞれの個性を受け入れられるように、まず人の話をしっかり聞くことを心がけています。

《未来を創る私の思い》

人の信頼を裏切らない

 言葉を選びながら誠実に答えてくださる立花さん。「最近は、食事の前に『いただきます』をきちんというようになったんですよ。」海外で「Enjoy your meal」と言われ、栄養補給のためだけの食事になっていたと気づいたそうです。そういって、恥ずかしそうに笑う好青年の活動に目が離せませんよ。    

No.63 古賀市女性起業家サロン こがじょ代表 ハーブ研究家Borage 柴田 敬子氏

  古賀市にお住まいの女性起業家グループ“こがじょ”代表の柴田敬子さんにお話を伺いました。柴田さんは独学でアロマアドバイザーと、ハーブコーディネーターを取得し、3人の子どもさんを育てながらお家でハーブ・アロマ教室、エステをされています。

 ごがじょ立ち上げのきっかけは、平成16年に古賀市男女共同参画のセミナー「夢をカタチにするための女性起業入門講座」の受講。終了後このままで終わるのは寂しいと、受講仲間に呼びかけ、集まった方々でこがじょを結成されました。現在は50名程度の会員さんがいらっしゃるそうです。勉強会や交流会、古賀市の盛り上げイベントなどを楽しく実施されています。

Q.未来のために、今、何が重要だと考えですか
A.子どもが生まれて自然の草花に興味を持つようになった。楽しみながら生活に取り入れ、自然環境を大切にしたい。
Q.そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください
A.庭や畑で育てたハーブを使って自家製の虫除けや掃除用のスプレーなどをつくり楽しんでいる。ハーブ教室を開き子どもから大人までたくさんの人に伝えている。

《未来を創る私の思い》

心とカラダ、環境にもやさしいハーブのある暮らしを提案していくことで、自然環境を考える第一歩に

 代表になられたのは、みんなをひっぱっていくことが好きだからだそうです。少しでも
こがじょをアピールしたいと、様々なメディアへのPRにも力を入れておられます。最近では、九州朝日放送「ロンプク★淳」(7/28)で、こがじょ代表として、女性が元気な古賀をアピールされました。

 こがじょは、ひとりひとりが主役。「アイデアを出し合ったりポップを作ったり、女子パワーで盛り上げます」と話される笑顔が素敵な方でした。             

No.62 古賀在住  伊藤 綾 氏


 今年度からエコロの森 再生・展示棟のスタッフとしてデビューした伊藤さんにお話を伺いました。

 伊藤さんは、筑紫女学園大学在学中にバングラデシュに行ったり、古賀市子ども体験広場でのボランティア活動を通じて、ボランティアに関心を持つようになったそうです。大学を卒業した後、引き続き「子ども体験広場」で1年間臨時職員として関わり、その後、古賀市市民活動支援センター「つながりひろば」で地域のボランティア団体さんの活動支援に携わってこられました。

 エコけんとの関わりは、学生時代に「かえっこ」にボランティアでお手伝いしてもらったのが始まりです。昨年、古賀市の4か所の壁画を塗り替えた「ぬりつなぎ計画」にも参加していただきました。

Q.未来のために、今、何が重要だとお考えですか

A.子ども達に、人との関わりの大切さを伝える事。
 いろんな人と関わりで大人も子どもも成長するのでは。

Q.そのためにご自身が暮らしの中で心がけて
  いることがあれば聞かせてください。

A. 自分がやっている事を人に伝えるようにしている。
 同じ世代の人に伝えたいが、思いを伝えるのは
 難しいところです。


《未来を創る私の思い》
  自分自身がこれから学んでいく事を、
  世代を問わずいろんな人に伝えていきたい

「大学時代からいろんな人との出会いとつながりで今の自分がある。」エコロの森で、また自分の幅が広がる事とこれからの出会いとつながりを楽しみにしている伊藤さんでした。

No.61 彫刻家 アジア現代彫刻界会員 福岡県美術協会彫刻部会員 山本 隆明 氏


 福津市在住の鉄の彫刻家山本隆明さんに、「津屋崎現代美術展」で作品を見せていただきながら、お話しを伺いました。エコロの森の小学生対象に開催している夏休み教室で「えんぴつとぎ名人!」教室の講師を何度かお願いしてるご縁があります。

 山本さんは、福岡県を中心にアジアで作品を発表されていらしゃいます。拝見した作品は、鉄を使っているのに柔らかさや伸びを感じることができるものでした。20〜30代の約10年間、小、中、高校で教員をされた経験から、美術には心が折れた時に立て直す力があると感じておられるとのことでした。ご自分のやりたい事をずっと追求してこられ、年を重ねた今は生きたい方向が見えていてとても楽になったそうです。



Q. 未来のために、今、何が重要だとお考えですか

A. 与えられた答えではなく、自分で考え体験することの積み重ねが未来を変えていくことにつながるのではないでしょうか。コツコツ積み重ねる事。一気に逆転することは無理です。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。

A. 日常生活の中でも考える癖をつけておくことがコツ。力を抜いてしれっと頑張る。
技術や方法は習う事ができるが、その先は自分で決めていくことが大事。


《未来を創る私の思い》
    いまできる小さな事を1つ1つやっていけば
     未来は少しかわるかもしれません


「津屋崎現代美術展」の会場玉乃井″は、築100年を超える旅館だった趣のある建物です。その古い館で4人の作家さんの作品に触れ山本さんのお話しを伺うと、表現に正解も不正解もないのだと感じました。

山本さんの作品は毎年秋に開催される福岡県美術展覧会(県展)に出品されます。

No.60 九州大学工学府地球資源システム工学博士課程2年 Tomy Alvin Rivai 氏


 インドネシアから九州大学に留学中のトミーさんに話を伺いました。九州大学を選んだ理由は、『バンドン工科大学の先生の勧め』と、1週間ほど研修に来た際に、『日本人、特に福岡人気質の温かさと深夜でも安全なこと』だったそうです。

 3年間住んでみて、福岡市はごみの4分別があり、市民自身が分けて出していることにとても感心されています。バンドンでは、市民が分別するとは考えられないそうです。ただ、発展するに伴って、増えるごみ山の問題も出てきており、困っているとのこと。最近では、レジ袋が有料化されており、リサイクルが注目されてきているそうです。
Q. 未来のために、今、何が重要だと
   お考えですか
A. 自分のことに責任をもって社会に
   貢献すること

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけて
  いることがあれば聞かせてください。
A.  ルールを守ること

《未来を創る私の思い》
 I will do more cycling.
  自転車で移動する


 トミーさんは1年半くらい前より、体を鍛えるのを兼ねてサイクリングを始めたそうで、今回、住まいの元岡から古賀まで2時間半かけて自転車で来てくれました。CO2削減にもなり季節の移り変わりを直に感じ、いつでも好きなところに行けるので、今後も続けていくそうです。

 日本での生活を充実させつつ、自分の考えをしっかりもって、目標に向かって邁進しているトミーさんは、きっと母国に帰って日本との橋渡しをしてくれると思いました。

No.59(福)障害福祉サービス事業所JOY倶楽部アート部門アトリエブラヴォ 松尾 さち 氏


 「ぬりつなぎ計画」の壁画制作でお世話になったアトリエブラヴォ(以下アトブラ)の松尾さちさんにお話を伺いました。アトブラは、障害福祉サービス事業所JOY倶楽部のアート部門であり13人からなる作家集団です。もともと美術教育に携わっておられた松尾さんが事業所でメンバーさんの支援をされるようになったきっかけは、ご近所さんの気軽な「行ってみない?」というお誘いだったそうです。「それまで障害福祉は全く身近では無かったのだけど、彼らとつきあってみると、彼らには全く嘘が無いから、自分も『地』のままでいることができて楽なのよ。」と笑っておられました。


Q. 未来のために、今、何が重要だと考えですか
A. 想像力
  身の回りのことや自分以外の人のことに
  ついて想像できる力が大切。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけて
  いることがあれば聞かせてください。

A. 生活の中での小さなことの積み重ね。
  まわりに社会的活動をしている人がいるのに
  今は自分にゆとりが無くて手伝いに行けない
  ジレンマがある。今はできていないけれど、
  手伝えるようになったらいいなと思う。


《未来を創る私の思い》
 多くの人に障がいのある人を知ってもらいたい!
 出てきます。 会いに来て。


 松尾さん曰く、障がいのある人の存在そのものが社会の人の想像力をかき立てるのだそうです。だからできるだけ彼らを連れ出して、多くの人に見てもらいたい、知ってもらいたいと言われます。「人には違いがたくさんあるのは当たり前。例えば好きなアイドルが 一緒だ!と同じところを知って違いが認め合えるようになったらいいなと思います。」

 『違いを認めあおう』とよく耳にしますが、なかなか簡単にできることではありません。しかし確かに『同じところを見つけることで違いが許せるようになる』とは、説得力ある発想です。互いの接点から生まれた想像力が自分以外への理解を可能にし、共生の社会へと私たちを誘うのかもしれません。

No.58 くわの農園  くわの 由美 氏


 福津市本木にあるくわの農園さんで、くわの由美さんにお話を伺ってきました。

 くわのさんは、米、イチゴ、キャベツなどを生産する専業農家として、SNSを駆使して生産物は全量直接販売されておられるそうです。農産物を直接販売する農家さんは2割程度だそうで、その手法などについて農業大学校などで講演されることもしばしばというとてもパワフルな方でした。

Q. 未来のために、今、何が重要だ考えですか
A. 農業のある暮らしが未来につながる。土地は
  自分個人のものではなく、先祖から受け継い
だものであり未来に残すべきもの。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけて
いることがあれば聞かせてください。
A. 簡易包装。
  お客様の了解が取れれば作物は通い箱として
何度も使う。これは直接お客様とつながって
いるからこそできること。ごみ減量にもコス
トダウンにもつながる一挙両得の方法。

《未来を創る私の思い》
 農のある暮らし
 育てる・伝える・つながる・未来へ


 お話を伺った作業場には、天井に届こうかというたくさんの通い箱が積まれていました。くわのさんご自身が回収と発送を繰り返されることで、何度も役目を果たすことのできる箱達です。安心安全な作物とともに、くわのさんの思いも運んでくれているのでしょう。

 くわの農園では、農業体験も受け入れておられるそうです。もしかしたら体験を通してお店に並ぶ農作物の見方も変わるかもしれません。この秋、チャレンジしてみられるのはいかがでしょうか。
問い合わせ先:くわの農園 電話(090-9471-3263)

No.57 玄界環境組合 古賀清掃工場  藤木 恵介 氏

  本年度より、エコロの森の場長に就かれました藤木さんにお話を伺いました。

 新宮町で上下水道課に長く勤務されていた藤木場長は、台風や大雨になり警報が出れば、深夜でも招集されていたそうです。以前なら20年に一度と言われていた水害などが、毎年のようにおこり、被害を聞くことも増えてきたことに、自分たちに降りかかる温暖化の影響をひしひしと感じると話されました。


 Q. 未来のために、今、何が重要だ考えですか
 A. 温暖化防止のための取り組み
   ひとりひとりは小さなことでもみんなが実行する。

 Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることが
   あれば聞かせてください。
 A. 生活の中での小さなことの積み重ね。
    ・冷暖房の適切な温度設定
    ・通勤以外、できるだけ公共交通機関を使用
    ・こまめな照明の消灯

《未来を創る私の思い》

  「地球温暖化   けっして他人事ではない」

 上下水道課におられたことを受け「私たちが、排水のことで何に気をつけたらいいでしょうか。」の問いに、「油(食用廃油・灯油)を流さないでください。」とのことでした。家での処理がめんどくさいからと流す人が、いるんですね。下水を浄化する好気性微生物が、油にまみれると生存しにくくなるそうです。また、何でも下水に流す人がいるらしく、下水道管の途中にある中継ポンプに詰まってしまうこともままあるらしいです。そして、ペットのウンチはトイレに流さず、燃えるゴミに出す、というのは皆さんご存知でしたか。なかなか勉強になりました。

 藤木場長は、ご実家のお手伝いで、田んぼの作業をされることもあるそうです。田んぼは緑のダムともいわれ、洪水を防ぐことにもつながります。若い人たちが、稲作にもっと参加してくれるといいのですが、と、穏やかに話されました。

No.56 福岡教育大学初等教育教員養成課程2年  大塚 正利 氏

  
 大塚さんは小学低学年の頃、友達と一緒にエコロの森のペットボトルロケット教室に参加したのがきっかけで、「かえっこ」の子どもボランティアとして活躍しました。小学5年生のころには、かえっこのミニイベントとして牛乳パック工作を提案したり、企画の手伝いもしてくれました。

 まーくんの愛称で呼ばれ、おっとりした「かえっこマスター」だった少年は、頼もしい大学生になって私の前に現れました。近くの国立の福岡教育大学へと進んだ大塚さんは、現在小学校の先生を目指しています。中学生のころから始めた陸上競技は、今も続けているそうで、なかなかお忙しい毎日のようです。

 小学校の先生になりたいと思ったのは、高校の先生の影響があってとのこと。生徒の進路に関わることに魅力を感じたのでしょうか。子ども達の進路が、親の考えにしばられることなく、いろんな道に進み、将来、そんな子ども達と会うことが楽しみなのだとか。子どもの成長を見たいという大塚さんが、なんだか急に大人に見えました。
 「ネパールに学校を建てる」募金活動をした時は、想像していたよりけっこうみんな寄付してくれた、と笑いました。善意がうれしかったようです。

 また、小学校の頃からいわれていた「元気にあいさつ」の大切さを感じるようになったそうです。大学に入り、なかなか地域の人と会うこともなくなったからなおさら地域の人とのつながりに気が付くのかもしれません。

《未来を創る私の思い》

「出会いを大切に」 自分の世界を広げよう

 買ったばかりのバイクでのツーリングが楽しみだとか。東南アジアにも行ってみたいらしいと、とつとつと、言葉を選びながら話す大塚さんが、どんなおとなになるのか楽しみです。どうぞ、楽しく実りある大学生活をすごしてください。

No.55 西部ガス興商梶@代表取締役社長  柘植 明善氏

  
 今年度最初のインタビューを受けてくださったのは、エコけんの会員でもいらっしゃる柘植社長です。「自宅でもいいですよ。」というお言葉に甘えて、ご自宅でお話を伺ってきました。

 「いただいたインタビューシートを見ながら、企業人として話すのか、個人として話すのか迷うところがあったんですよ。」と笑いながら、ざっくばらんにお話をしてくださいました。私たちからの質問が大枠過ぎて、柘植さんを困らせてしまっていたのかもしれません。

 Q. 未来のために、今、何が重要だとお考えですか
 A. 企業は利益を得るということと、適切なサービスを提供するという企業倫理を両立する必要があると考えていますが、サービスを受け取る側であるお客様も、そのサービスが本当に必要なのか、選ぶ必要があると思います。

 Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
 A.  個人として、過剰なサービスを「いらない。」という勇気を持つことです。


《未来を創る私の思い》

「会社は社会の公器」

 企業のトップを務められる柘植さんからいただいた未来へのメッセージには、社会を構成する企業人としての自負を感じました。企業の使命として、利益の最大化のみならず社会的責任を果たすことが重要であり、その実現にはサービスの受け手側の選択も不可欠となります。つまり「会社は社会の公器」と胸を張れる社会を、みんなで目指したいというメッセージをいただいたのだと思います。

 私たちの暮らす社会には多様な仕事や立場があり多様な暮らし方があります。インタビューを通し、多様なひとりひとりが社会の担い手であり、未来づくりに直接関わっているのだと考えておられることがうかがえました。その方法のひとつとして柘植さんがエコけんの会員であることを選んでくださったとしたら嬉しいことですし、その思いに応える活動をしなければと気を引き締めました。

No.54 福岡女子大学 松田 有紀子氏

  
 体験型環境学習の効果検証を卒論のテーマにして、何度かしろくま教室の授業を参観された福岡女子大学の松田さんにお話しを伺ってきました。

 松田さんは、国際文理学部環境科学科で環境生活学を学んでおられます。高校までは環境をあまり意識しなかったそうですが、お母さんに言われて、仕方なく電気を消したり、節水したりしていたことがエコだとわかったそうです。また、研究室の先生と“うちエコ診断士”の資格をとり、親戚や友達の診断をして、環境配慮の行動について話すきっかけとしている頼もしい理系女子です。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか。A. 温暖化緩和のために、ひとりひとりの小さな
  積み重ねのエコ行動が大切。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
A. お金の節約にもなりますが、ペットボトルでなく水筒を持ち歩いたり、着なくなった服を回収してくれる店で洋服を買ったりしています。

《未来を創る私の思い》
明るい未来のために、周りの人にも環境について知ってもらえるよう積極的に行動していきたい。

 松田さんは、この春より、住宅設備機器メーカーに就職されるそうで、大学で学んだことを活かせる職場のようです。彼女のような学生さんが社会に出て、エコ暮らしの実践者がどんどん増えていくと地球の未来にも希望が持てると明るい気持ちになりました。
 卒論の結果も楽しみです。

No.53 アットホームはりきゅうひの 日野 智之氏


 古賀駅前の商店街、エコけんハウスのご近所でもある「アットホームはりきゅう ひの」の日野智之さんにお話を伺いました。日野さんは、エコけんのFacebookをご覧いただいた事をきっかけに寄付会員にお申し込みいただいたエコけん会員さんでもあります。Facebookでは、学校への出前授業で頑張っている様子が印象的だったそうです。

Q. 未来のために、今、何が重要だとお考えですか
A. 元気な大人”づくり
未来をつくり出す子ども達のために、親など大人達が元気で楽しい姿をみせないといけない。元気だと、話す言葉も変わっていきます。子ども達はそれをしっかりと見て育っていると思います。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
A.
・「人に喜んでもらえるために」を考えます。
・地域の未来の為に活動している方々に、少しづつですが協力できる事を考えています。
・健康維持のためにできる“セルフケア”を提供する場に参加したり、そのような場を探してがんばっています。

《未来を創る私の思い》
  「人に喜んでもらえるために」今できることを全力で取り組む

 週1回の福津市「ふくとぴあ」のディサービスや、在宅の患者さんの訪問治療など、車イスを利用されている方を診察されることが多いそうです。コミュニケーションがとれるのか最初は心配されたそうですが、患者さんの明るく素直に頑張って伝えようとしてくれる姿に、伝わってくるものがあると話されました。ハンディキャップのあるなしに関わらず、どんな人も住みやすい町になるよう、できることから行動しておられる姿に、新年からすがすがしい気持ちになりました。

No.52 福津市在住 戸簾 みのり氏

 エコロの森 再生・展示棟で、※自主活動グループ「てんじたい」の一員としてボランティア活動している戸簾さんにお話を伺いました。「てんじたい」は、再生・展示棟を来館される方々に、エコな情報や提案などを『見やすく』『わかりやすく』展示することを目的に活動しているグループです。その中で、元々エコに関心の高い戸簾さんは、新しい展示内容の提案など積極的にしてくれる頼もしい存在です。 
Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか。
A. 今の地球環境の維持
私たちが暮らしている今の環境が、これ以上悪くならないよう未来の子ども達の為に現状維持すること。
自然災害が深刻になってきているのをみると、切実だなと思います。
Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることが
  あれば聞かせてください。
A. 主婦目線で出来る普段の暮らしの中でのエコ行動の実践
レジ袋を断る。節電。古くなったTシャツを切って掃除や汚れた食器を拭きに使う。物を大切に使う。祖母から「良い物は大事に長く使う事」を母に、そして母から私に教えられ、私も今、娘に行動で教えています。

《未来を創る私の思い》
 自分のエコ行動を続けていく。

人はそれぞれ考え方が違うので、なかなか難しいが少しづつでも周りの人達に広げたいです。

 お祖母様からの教えが引き継がれて、戸簾さんのエコ行動につながっているのが素敵だと感じました。きっと、娘さんにも思いが伝わっていることでしょう。

No.51 共進水産(有) 代表取締役 宗岡 讓 氏

 福岡県最大の水揚げ港、宗像市鐘崎漁港は、鐘ノ岬近くに位置し、天然のふぐやヤリイカは特に有名です。今回は、多いときで7隻の船団を率いる船頭であり、共進水産代表の宗岡さんを訪ねました。

 国の交付金をきっかけに「鐘崎の漁村文化を次代につなぐ会」を地域の方々と立ち上げられ、10年前から魚のさばき方教室を開催されたり、クルージングで鐘崎の歴史案内などを2年間に渡り開催されたそうです。今年からは交付金を受けず、今後は、地域の民宿や施設などと協力しあって、鐘崎の歴史や文化を伝える新たな手法も取り入れた活動に発展することを視野にいれているそうです。鐘崎漁港で3代目漁師である宗岡さんは、次代に漁村文化をつなぐべく、これからも活動を続けていきたいのことでした。

Q. 未来のために、今、何が重要だとお考えですか
A. 海の環境が一番大事!
海のごみは昔と違ってFRP(石油系)が多く、ゆくゆくは海がごみ捨て場になるのではと危惧しています。また、福岡県の漁船は、いち早く、重油から軽油になりました。
(軽油の方が環境負荷が少ないそうです)

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。

A. 海洋投棄をしない!
我々は、海に食べさせて貰う身。漁師が海を汚すのは、もってのほか。これ以上、海を汚さないために、20年前から漁からのゴミは持ち帰ります。波止場での作業もゴミを仕分け、たばこのポイ捨てをなくすポケット灰皿を各自が持参するなど、仲間とも意識の徹底をしています。

《未来を創る私の思い》

  これ以上 人間が出すゴミで  
      海が汚れませんように...

 漁港沿いのご自宅付近は、小さい頃は砂浜が続いていたそうです。「昔はうなぎの稚魚、タツノオトシゴ、カブトガニ、イイダコなどがいたものだが、今は、岸壁で生物にとっては厳しい環境になった。」と嘆いておられました。

No.50 ぐりんぐりん古賀会長 中屋 允雄 氏

 ぐりんぐりん古賀(古賀市環境市民会議)会長の中屋允雄さんにお話を伺いました。
丁度その日は、グリーンカーテン事業が行われ、ゴーヤの植え方講習会に匠として参加されていました。

 平成6年、子ども会育成会のOBで「ほたるの会」の立ち上げにも関わられ、小学校のビオトープの保全整備にも力を注がれました。そして、そのためのビオトープ管理士を習得されるなど、自然と生き物への思い入れがひしひしと伝わってきました。お話しされるお顔にやさしさがにじみでていました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか。
A.人間は自然からの恵みを得て生活をしています。
 だから、自然環境に負荷をかけない生き方を心
 がけています。生態系を守り、保全していくこ
 とが大事だと思います。
Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけている
 ことがあれば聞かせてください。
A.暮らしの中では、省エネ、3Rやゴミの分別 、
 エコ運転を心がけ、環境家計簿をつけています。

《未来を創る私の思い》

  地域の自然環境と生き物の
    保全活動に努力していきます

 中屋さんは、ボランティア活動だけでなく、奥様と仲良く卓球クラブで汗を流したり家庭菜園をされたりというご多忙ぶり。それにもかかわらず、「環境家計簿をつけていることで、省エネ・省資源を意識した暮らしをすることができます。そして、グラフにすること(見える化)で、励みにもなっています。」と笑ってお話しされました。私も頑張らなければと思いました。

No.49 北九州銀行 新宮支店支店長 滝本 英治氏

 JR新宮中央駅から3号線の間は、このところ新しいお店や住宅が次々と建ち並び、その姿を刻々と変える新しいまちです。今回はその一角にある北九州銀行新宮支店で、支店長の滝本英治さんにお話を伺ってきました。

 店内は、ひまわりをイメージした黄色で明るく彩られ、「このまちとともに。あなたとともに」という企業メッセージが、スタッフの方々の対応ににじみ出ているように思われました。滝本さんは、「地域にとって新しい銀行だからこそ、とりわけ、地域に貢献できることを大切にしていきたい。」と熱く語られました。きっとごみ拾い活動やまつり新宮に参加されているのはそのひとつの形なのでしょう。エコけんも「かえっこ in 新宮」にご協力いただいています。滝本さんは、新宮支店の11名のスタッフの皆さんとは、コミュニケーションを取るためにも、1日の勤務中、話さなかった人がいないようにと心がけておられるそうです。それは、新しいまちで地域の方と向かい合う事業者としてのお心意気とも受け取れました。

 そんな滝本支店長にいつものおたずねをしました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか

A. 将来、自分がどうありたいか(あるべきか)デザインすること

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。

A. 後悔しないように、決めたことを最大限実行する



《未来を創る私の思い》

Design the future

 企業は社会の公器とも言われますが、北九州銀行には“地域を育み、ともに成長する”という理念があるそうです。いろいろな立場の方がそれぞれに、地域社会を豊かにすることに関わっておられるのだな、と思いながら新宮支店をあとにしました。

No.48 ガールスカウト福岡県第31団 団委員長  梯 裕子 氏

 古賀市を中心に福津市、新宮町で活動をされているガールスカウト福岡県第31団の梯裕子さんにお話を伺いました。第31団は、来年5月で団設立20周年を迎えられるそうです。異年齢の子ども達、そして周りでサポートする大人、そのどちらもが育つ環境を目指し、いろいろな活動をされています。エコけんとは昨年の夏よりかえっこイベントやエコロの森の教室で大変お世話になっています。
Q. 未来のために今何が重要だとお考えですかA. 未来を担う子ども達が健やかに育つために親以外の
  大人が子どもの育ちに関心をもったり、関わったり
  すること。親だけが子育てするのではなく、子どもの
  育ちを見守る大人がたくさんいて子どもが自然に育っ
  ていく環境が大切。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
A. ・ガールスカウト活動の中で、子ども達が主体的に活
   動する場を親以外の大人として提供できるように仲
   間とともに、がんばっています。
  ・大人が子どもの育ちに本当に大切なことを考える場
   を作ったり、そのような場に参加したりしています。

《未来を創る私の思い》
未来を担う子ども達です。
大切な子ども達が主体的に、感性豊かに育つために私たち大人の役割を考え一緒に行動を起こしましょう!

 インタビュー後にいただいたメモには、「自然は子どもの育ちに不可欠。ふるさとの文化はものごとの基準 大切に残さなければならないもの。そのようなまちで育てられる子どもたち」と書かれていました。子ども達を見守り、励ます眼差しは愛情にあふれておられます。

 結婚して良かったことは、名字が「かけはし」になったこと、人と人を繋ぐことが私のお仕事です。と、ふんわりと笑ってお話される姿は、一緒にいて癒されました。

No.47  玄界環境組合事務局長     河北 吉昭 氏

  今年玄界環境組合事務局長に就任された河北吉昭さんにお話を伺いました。12月のお忙しい中、快く取材を受けて頂きました。河北局長は古賀高等学校組合、北筑昇華苑組合事務局長も兼ねておられます。

 気さくなお人柄で分別回収の入れ間違いを町内会の人に注意されたことを笑いながら話してくださいました。もちろんそれだけではなく、地域に貢献するボランティア活動のゴミ拾いや自警団としての夜間パトロールも続けておられ月に一回は金曜日の飲み会を断って帰られるとのことでした。「ゴミを拾う人は捨てない!」との思いはエコけんと同じで、ごみ拾いボランティアを広げたい私たちとしては、とても嬉しくなりました。

 竟成館高校へのエコロ環境講座出前授業も来年度はお願したいと言っていただき、実現したらいいなと張り切ってしまいました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 良好な住環境と美しい景観を作り守っていくこと。
そのためには一人一人の意識や地域の協力が欠かせない。
Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
A. ゴミ拾い。特に自分がタバコを吸うもので、タバコのポイ捨てが気になる。    
いつも携帯灰皿を持参している。
地元古賀団地区の清掃活動や防犯パトロールにも所属し活動している。

《未来を創る私の思い》
ゴミ、タバコのポイ捨てをやめよう! 
身近なところから環境美化に努めよう!

環境を守るのは自分たち!身近な所から!この思いを再認識させて頂きました。ますますのご活躍をお祈りいたします。

No.46 古賀市在住のアーチスト 坂崎 隆一 氏

 古賀東中学校の『朝勉&朝弁』をご存知ですか。

 もともとは、家庭での学習習慣が乏しい子どもの学力を心配した坂崎さんが、朝の自学会「朝勉」を始めました。しかし、なんか元気がない子がいます。「朝ごはん食べた?」「いや、食べてない。」そこで、紆余曲折の末、生産者からお米を寄付してもらい、「農村加工所まんま実〜や」で安くおにぎりを握ってもらう「朝弁」を足して、現在の「朝勉&朝弁」になりました。(費用はPTA OB会の寄付だそうです。)

 実施は週に2日。「毎日やっては。」の声に、残りの日は「自分でどうにかするでしょう。」と言われます。与えられるだけじゃなく、知恵やくふうで、自分なりのいい方法を考えて欲しいそうです。

 また、夜は「塾」を、ボランティアで運営されています。近くに塾がないのです。これは、生徒から月謝をもらい、先生には、ちゃんとしたアルバイト料を支払うものです。ただ、普通と違うのは、月謝が経費を超えたら、生徒にお金を返却するシステム。このおかげで、月謝の未払いがなく、督促の手間も省けるとか。

 この他にも「ならでは」のくふうがあります。アルバイトの先生には、通常よりちょっと高い金額を設定したり、母校出身の大学生に頼んだり、中学の非常勤講師の先生に頼んだりと、先生の意欲を掻き立て、ひいては、子どもたちの学力アップに成功しているそうです。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか。
A. 教育(おとなも子どもも)

《未来を創る私の思い》 

 やれることは全部やります

 ことの発端は、「お子さんが通う学校の学力を上げたかったから」とのこと。わが子だけではなく、周りの環境から変えよう、というのが坂崎さんです。もう、お子さんは在学しておられませんが、長い時間をかけて、みんなが自慢できる中学校に育てていくそうです。

 お仕事は、アーチストさん。お庭や外回りのデザイン、施工もお手のもの。「これが必要だ」と思われたら、人任せではなく、行政任せではなく、まずは自分で動かれます。今、まちの「しくみのデザイン」でお忙しいようです。

No.45 古賀清掃工場長 吉永 誠 氏

 今年、4月から古賀清掃工場に着任されておられる吉永工場長にお話を伺いました。古賀で育ち、古賀を愛しておられ、発展目覚ましい両隣の福津市・新宮町とは違う古賀のオリジナリティを活かしたまちづくりができたらいいとお考えです。また、家庭では、共働きのため、もっと料理や洗濯などの家事もする理想的なお父さんになりたいと思われているようです。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 生活をする上で「豊かさや利便性」ばかりを求めるのではなく、「質素・倹約」に努める心・精神を育んでいくこと

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
A. 食のありがたみを感じ、好き嫌いをせず残さず食べること

《未来を創る私の思い》
一人一人が将来に危機感をもち、
自分と子孫が生き残る術を身につけよう

 地球全体でみると、これから途上国が発展し、CO2や資源の消費などは増加傾向にある一方で、日本の人口は減少し、農業の衰退や食料危機は避けられず、気候の変化による自然災害が増えるのでは、という危機感を持っておられました。今の暮らしを手放すことはできませんが、生活の質を高めつつ、倹約する生活(エコ暮らし)が必要だと実感しました。

No.44 特定非営利活動法人 古賀新宮子ども劇場代表 金子 佐知子氏

 かえっこ開催時にご協力を頂いている古賀新宮子ども劇場の金子さんにお話を伺ってきました。お子さんが小さいときに子ども劇場にお世話になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。我が家も随分お世話になり、人気が出る前のいっこく堂さんの舞台を間近に見たのが思い出となっています。


子ども劇場は、生の舞台芸術を子どもに触れさせたいという福岡の主婦の思いから全国に広がったもので、古賀新宮子ども劇場は、今年で35年とのこと。少子高齢化の影響は他に違わず、会員が減少傾向にあるのが悩みだそうです。それでも、キャンプ、プレーパークなどには、高校生や大学生、ひいては成長した社会人までが手伝いに来てくれるそうです。金子さんは、直接会って話すことを大事にし、子どもが自分らしくいられる場の提供を心がけておられるそうで、それが、社会人になっても関わり続ける子たちがいる所以でしょう。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 子どもの権利条約が活かされる子どもに優しいまちづくり

Q. そのためにご自身で心がけておられること
A. 人と人のつながりを大切にし、相手の気持ちを思いやる

 《未来を創るメッセージ》
 子どもの立場にたって
 子どもの主体性を大切にする大人が増えますように

 金子さんは、毎朝、小学生の登校時間に合わせて犬の散歩に行き、登校中の子どもたちとのおしゃべりを日課にしておられるそうです。子どもを見守り、何かあったら手をさしのべられる関係つくりをご自分の地域でも実践しておられます。相手を受け入れ居心地をよくする包容力のある素敵な方でした。

No.43 古賀市教育長 長谷川 清孝氏

 4月に着任されたばかりの、新進気鋭の教育長に取材に行きました。

 長谷川教育長は今年60才になられるそうですがとても若々しく、気さくな方です。ご就任前の37年間に教員生活や市役所、町役場、県教育センター、福岡教育事務所など行政を経験されたそうで古賀市とも縁が深いスポーツマンでいらっしゃいました。

 環境保全にも早くから関心があり、若い時から山やスキーに行かれてもごみは持ち帰っていたそうです。学校教育課長時代も小学校の机の中のトレーや中学校の制服などのリユース、古紙回収を率先して実行されました。「お古を着ても恥ずかしくないよ」「ものを大切に」の心を教え続けてこられたのだそうです。


Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 人口が増えていく日本にしていく
  自然を大切に 子育て環境を大切に

Q. そのためにご自身で心がけておられること
A. 地球を汚さない生活 家庭でも環境教育
  学校、家庭、地域が一緒になって物事を
  進める合校(ガッコウ)


 《未来を創るメッセージ》
  それぞれの立場で“いのち・生命”を大切にしていく取り組みを実践していきましょう

 自然が豊かで空気がおいしい環境。学校、家庭、地域(社会)が一緒になって物事に取り組む環境が大切だとお話して下さいました。又、家庭から環境教育!とご自分の子供さんにごみの分別が自然に身につくように自ら実践し続けておられます。

 今は、人口減を心配され子育てのしやすい環境を大切にしていきたいとの事でした。
今後のご活躍が楽しみです。
 

No.42 社会福祉法人 古賀市社会福祉協議会 会長 渡 信人 氏

『古賀市健康福祉総合センター サンコスモ古賀』内にある、社会福祉協議会 会長の渡信人さんにお話をうかがいました。

 古賀市社会福祉協議会(社協)は、古賀市における社会福祉事業やその他の社会福祉を目的に『こまったときはお互いさま たより合えるまち』を目指して、住みなれたまちで、生きがいを持ちながら、安心して末永く生活ができるようにと様々な福祉の向上に取り組まれています。
 エコけんは社協の特別団体会員です。特典として年一回、保有のバスを借りることができます。先月、北九州の安川電機とシャボン玉石けんに視察見学に行きました。社協のバスの貸し出し制度を有効に使わせていただいています。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 蓄電の技術革新により、すべて太陽光から得られるような動力が必要と考えます。

Q. そのためにご自身で心がけておられること
A. ・家庭の電灯をLEDへ変更
  ・米や野菜づくりを通して地産地消
  ・太陽光発電を設置(電気とガスとの併用)

 《未来を創るメッセージ》
 すべてのエネルギー源を太陽光から

 渡さんは、ご先祖から受け継いだ広い畑で米や野菜づくりをされていて、しかも有機栽培にこだわっておられました。まさに地産地消ですね。また、収穫したお野菜をご近所にお裾分けをしたら、ご近所さんからも何某か届くのだとか。野菜が取り持つご縁と、ちょぴり照れながら地域でのつながりをお話下さいました。

No.41 株式会社スペースRデザイン もちつき課 牛島 光 氏

 リノベーションなど、福岡市を中心に古いビルやマンションに新しい価値を付けて再生させ、まちづくりの提案をされている企業、(株)スペースRデザインの牛島光さんにお話を伺いました。“もちつき課”という、ちょっと「うふっ」と笑顔にさせてしまうネーミングの課に所属の牛島さんは、天神のビルの屋上で稲を育てるワークショップ「たのしイネ」の管理人さんもされています。「たのしイネ」は、エコけんも一員として参加していますが、稲の成育中、台風やすずめからお米を守る為、いつも細心の注意をしてくださっています。


Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 今あるものの活用に価値観を見直し、小さなあたりまえに感謝することの積み重ねが重要だと思う。

Q. そのためにご自身で心がけておられること
A. 今ある状態になるためには、それなりの過去や積み重ねがあると考えているので、目の前のことをスルーしないようにしている。


 《未来を創るメッセージ》
  みんなが楽しく生きていける日常の感動をつくっていく

 趣味の自転車は、学生の頃から10年近くになるそうです。佐賀県の三瀬峠はよく走りに行かれるとのこと。車では感じることのできない風や達成感が得られ、走った後のご飯がおいしくなるそうです。幸せに生きるために、目の前にあるものに感動できる自分を作りたいとお話され、自転車にも通じるところがあるのだと思いました。御自身はパワフルな人間ではではないとおっしゃってましたが、いえいえ若いのにその落ち着いた佇まいは、安心感があり人を結びつける強さを感じました。
 

No.40   (株)正興電機製作所 総務部 小田 義文 氏

 主に古賀市、福津市の事業者で構成されている「金曜会」。今年度の金曜会の幹事、叶ウ興電機製作所の小田さんを訪ねて。新しくなった古賀事業所に伺いました。

 とても立派な新社屋に気おくれしましたが、出迎えてくださった小田さんの気さくな雰囲気に助けられました。「新しい電化製品もすぐに手に入る世の中だけど、使えるものを買い替えることはしません。処分にはお金も手間もかかりますので最後まで使います。製品は機能を果たせばいいからですね。けちですかね。」あはは、と笑われた優しい笑顔についこちらも笑ってしまいました。いえいえ、合理的です。経済の活性化を考えると矛盾を感じられるものの、まだまだ使える電化製品が放置され処分されるのを見ると、もどかしい思いがするとのこと。新機能が付くと欲しくなるわが身を振り返り、反省しました。

 小田さんは、家庭菜園のお世話でとても体調がいいそうです。虫食いや変形の野菜もご愛嬌。食べきれない野菜をご近所におすそ分けされるのも楽しみの一つだそうです。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. ごみを減らす。
   倹約。(軍師官兵衛と同じですね)
 
Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけて
   おられることがあれば聞かせてください。
A. むだ買いをしない。
夏も扇風機でだいたい大丈夫。

未来を創る私の思い

   倹約を基本に粗大ごみの
      排出の削減に心がけたい

 小田さんは、叶ウ興電機製作所として、ラブアースに参加され。古賀の海岸を清掃されています。「もっとたくさんの企業の方も参加されるといいですね。」と話を締めくくられました。

No.39   NPO法人古賀市文化協会会長  結城 俊子 氏

 NPO法人古賀市文化協会会長の結城俊子さんにお話しをうかがいました。古賀市文化協会は、@文化芸術の振興 A人を元気にする ことが活動ミッションだそうで、会員は、90団体 ・900人にも及ぶ大きな団体さんです。結城さんご自身は、サンフレッシュ体操の講師として、シニア向けの体験教室や介護予防体操の教室を実施されておられるそうです。「人と人の関わりが元気の素になると思います。」とさわやかに微笑まれました。地域ぐるみによる健康づくりをすることで、人との関わりが生まれ元気が生み出されるとのこと。確かに、健康で元気があってこそ、エコ暮らしを楽しむこともできますね。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 便利・簡単に流されず、特に子育てやものづくりには、手間をかけることが大切。
地域に代々伝わった料理は文化とも言えるので、食事にも手間をかけることが重要だと思う。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけていることがあれば聞かせてください。
A. 計ってみると、必ずしも新しい商品が省エネではないので、中古品も購入対象にしている。家庭菜園で野菜、果物など栽培し、自家製による食事を心がけている。

未来を創る私の思い

  文化芸術を通して人や地域を元気にしたい

 古賀育ちの結城さんは、8人家族4世代の大家族でいらっしゃるそうで、毎年、地元小野小学校の運動会では、結城さんが振り付けられた校歌の踊りで盛り上がるそうです。地元に根ざした活動を大切にしたいともお話しくださいました結城さん。生活に息づく文化推進のお姿が印象的でした。

No.38   JR福工大前駅駅長  中原 輝夫 氏

 福工大前駅の駅長室を訪ね、駅長の中原輝夫さんにお話を伺いました。昨年度古賀駅長をされていた中原さんに、エコロの森での秋祭りをJRウォーキングの立ち寄りスポットに組み込んで頂いたご縁で、今回のインタビューをお願いしました。

JRにお勤めされているだけあって九州のJRの車両にはほとんど乗車された事があるとおっしゃった中原さんですが、仕事がお休みの時にも、別の地区でのJRウォーキングに参加し、楽しんでおられるそうです。JRウォーキングは、毎回千人近くの参加がある人気イベントです。中原さんのお話をお聞きしながら、開催地の町を元気にしたいという熱い想いと行動が、目的地の魅力を最大限に引き出す秘訣だと感じました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 大気汚染やPM2.5、温暖化の影響で異常気
象が気になっている。
CO2排出を抑えるための行動。

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけて
いることがあれば聞かせてください。
A. ・自宅の暖房などこまめに消し節電
・買い物は自転車か徒歩を心掛ける
・家族での日帰り旅行などでもJRを利用

 《未来を創る私の思い》

  CO2削減に一人でも多くの賛同者を募り、
地球環境の改善に努めたい

 「歩く事は環境にも健康にも良いので、今後も多くの仲間を増やし、歩く楽しさを知ってもらって社会に貢献していきたい。」とのこと。スマートな中原さんは、休日に一万歩は歩かれる実践者でもいらっしゃいました。歩くと、今まで見過ごしていた『新しい発見がある』といわれた中原さんのやさしい笑顔が印象的で、ついつい車に頼ってしまい、なかなか実践出来ずにいる私の背中をポンと押されたような気がしました。

No.37   玄界環境組合事務局 篠ア 初雄氏

 若葉が芽生えて晴れやかな4月、エコロの森に事務所がある『玄界環境組合』の新任の事務局長、篠アさんにお話を伺いました。『玄界環境組合』は、古賀市・福津市・新宮町・宗像市のごみ処理を共同で行うことを目的として設立された一部事務組合です。

 篠アさんは家業が農業ということもあり、未来は農業が重要だとお考えで、農地保全(農地の手入れ)、有機肥料、減農薬を心がけていきたいとのことでした。

 勤務されている古賀市役所では、所属部署でそれぞれ重要な課題があり、対応されてこられました。以前おられた下水道課の課題は、『水質汚濁』だったそうです。「農薬や化学肥料の使いすぎで水量や水質に影響が出ます。それは、山や農地が荒れる原因にもなります。水質は、農業に直に影響を与えます。」そう言われるときの篠アさんは、農業の担い手の顔でいらっしゃいました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 環境に配慮した農業

Q. そのためにご自身が暮らしの中で心がけている
ことがあれば聞かせてください。
A. 農地保全 減農薬

《未来を創る私の思い》

   環境と安全に配慮した農業をやってみたい

 わたしは、農業従事者の後継者不足や日本の食糧自給率の低さ、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)など農業をとりまくいろいろな話題を耳にし、農業の将来に不安を感じていました。今回、「米作りを続けていく。」と力強くおっしゃった篠アさんの言葉に、農業従事者の芯の強さを感じ、なんだかほっと安心しました。

No.36   ふくま郷づくりの会 緒方 義幸 氏

  福津市「ふくま郷づくりの会」の緒方義幸さんに、お話を伺いました。

 緒方さんは、福津市の海岸沿いにある松林の再生保全に取り組んでいらっしゃいます。数年前まで雑草に覆われ、ジャングルのような松林の状態を再生するため、行政に働きかけることから始められたそうです。そして市の松くい虫対策が進められた後、地域住民による再生保全活動が始まりました。松林の再生保全には、継続的な人の手が必要ですが、高齢者が多く、その確保が大変だそうです。そこで、平成24年度からは中学生の参加を呼びかけ、除草作業や松葉かき以外に看板や巣箱の作成に関わってもらったそうです。中学生の力を得る事で、保全のスピードが進むと同時に新しいアイディアももらえたそうです。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. この地域の「夕陽」と「海岸松林」を市民が自然の美しさのシンボルとして認識し、学び、保全するための必要な行動をとることです。
Q. ご自身の暮らしの中で心がけておられること
A. 海岸松林は人工林で、人の手入れが必要です。地域を守ってきて、今後もその役目を果たすべく、再生・保全活動を地域の人達や子どもたち(特に身近な福間中学校)と継続して共に行うことを心がけています。

《未来を創るメッセージ》
    一人の力は知れたもの。
      みんなの知恵と力で少しづつ。

 インタビューの後、近くの福間海岸の松林を案内していただきました。数年前から比べると見違えるように美しくなり、散策したくなるような景色に「ふくま郷づくりの会」や地元地域の人達の活動成果が垣間見えました。また、つなぎ役の緒方さん達が声をかけて、継続できる仕掛けを考されるなど、パワーにあふれておられました。皆さんも機会があったらぜひ福津の海岸松林を散歩してみてください。中学生が描いた可愛らしい道標などを見てください。きっと地域をあげて、松林が大切に守られている事を感じられるはずです。  

No.35  NPO法人 これからの学びネットワーク 理事 河野 宏樹 氏

 昨年10月から1月まで開催された『「ちょっとしたコツで広報力アップ」伝わる広報実践スクール』(全7回)に参加しました。その企画運営をされたのが広島のNPO法人『これからの学びネットワーク』の河野さんです。

 『これからの学びネットワーク』は、参加体験型の学びの場を企画運営することを通じて、これからの“人づくり”を促進することが、団体のミッションです。子ども対象の自然クラブ、探検クラブ、英語クラブ、ことばクラブや、大人対象の指導者育成講座を開催されています。河野さんご自身は、コミュニケーションとしての国語や英語を大切にされています。受験対策で答えを出すことに一生懸命な子ども達は、主体的に学ぶという気持が薄くなっていると感じるそうです。そこで参加体験型の学びの場を提供したいと思われているのだそうです。

 今回の研修では、プロのライターやカメラマンによる講義・演習やプレスリリースの書き方の講義、福岡市の環境NPO事務所での広報物作成など、広報に携わる者にとって、とても魅力的な内容の講習会でした。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですかA. 育てることを大切にしている。
 他人任せじゃなく、自分がやるという人を育てる。
 主体的な人を育てる。

《未来を創るメッセージ》
    自分で 仲間とやってみよう

 細身の河野さんは、最初とっつきにくい雰囲気で緊張しましたが、はずかしそうな笑顔が印象的な志のある若者でした。『学びは、学ぶ側の姿勢が大切、学びたいという気持が高いほど、その人の伸びしろは大きい』とのこと。私は広報実践スクールに学びたいと貪欲に考えて参加したので、学びの形としては河野さんの思いとベストマッチですね。  (写真提供:プロカメラマンの 菊井 博史さん)

No.34  株式会社フランソア 会長  杉原 昇 氏

 年明け最初のインタビューは、株式会社フランソア 会長 杉原 昇さんを訪ね、野菜畑が広がる一角の農園事務所でお話を伺いました。
 農園は、イオンモール福津の向かいの日当たりのいい丘で“いいとこファーム のぼる丘”といいます。3年前、当初、会社の管理職や社員の研修を目的に作られたそうです。また、頂いた名刺に“いいこと発見会”の一言があり、引き寄せられました。きっと「相手のいいところを見よう」「発見しよう」との思いかな、と勝手に思いを巡らせながら、私もそのように心がけたいと感じました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですかA. 育てることを大切にしている。
 まず自分を育てる。
 自分が育ってくると部下が育ち会社も育ってくる。
 農園での、種や苗からの野菜づくりは、モノづくり
 にも通じる。
Q. 地域への関わりはありますか。
A. 農園は、社員研修だけでなく、近隣地域に畑会員と
 して開放。
 また、収穫祭には、幼稚園児や地域の子どもたちにも
 開放し、土にふれあうなどの体験を提供している。

《未来を創るメッセージ》
    積極チャレンジ 一歩前へ

 私も2年目の畑会員になりますが、畑では挨拶が飛び交い、野菜の生育具合の話で盛り上がり、親しみを覚えます。会長さんは、お忙しい中、週に2回は農園でハサミを手にしておられるのを見かけます。
 潟tランソアは、食のもの作りの企業。食べることは生きること。食べものを作ることは、未来にもつながっていると感じました。

No.33九州経済産業局 エネルギー環境広報室 エネルギー環境広報係長 中川 由佳 氏

 10月に実施されたエコテクノ2013(北九州)で省エネルギー学習会を主催された九州経済産業局の中川さんにお話を伺いました。九州経済産業局というとちょっと縁遠い響きがしますが、九州経済の発展、中小企業の支援だけでなく、地域コミュニティを軸にしたまちづくり、訪問販売や電話勧誘販売などから私たち消費者を守る消費者保護対策など、私たちの暮らしと関わりが深く、身近な存在でもあるそうです。中川さんご自身もこれまでの業務の中で、地域の方々、中小企業の方々とのつながりを通じて育てて頂いた、とおっしゃったことに感銘しました。現在、中川さんが所属しておられるエネルギー環境広報室では、エナコロジーマンスや節電キャンペーン実施などエネルギー・環境の広報をされているそうです。私たちも以前、古賀清掃工場のエコロまつりをエナコロジーマンスの広報で紹介いただいたことがあります。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 当たり前だと思っている自分を取り巻く社会の
 仕組みや環境について、きちんと自ら学んで
 知ること

Q. ご自身の暮らしの中で心がけておられること
A. 何事も能動的に取り組む
 情報は自ら収集して取捨選択して構築する

 《未来を創るメッセージ》
 次の世代へ胸を張ってバトンタッチできる未来を 

 中川さんご自身は、人あたりが柔らかく、爽やかな笑顔からは想像できないくらい芯のある女性だとお見受けしました。これから産休に入られるそうですが、復帰後、母親となられて更に活躍されることを同じ女性として心から応援し期待しています。

No.32 (一財)省エネルギーセンター九州支部事務局長 村上 直美 氏

 一般財団法人省エネルギーセンター九州支部事務局長の村上直美さんにお話しをうかがってきました。省エネルギーセンターは、@工場、ビル、店舗等施設の省エネ・節電推進、CO2削減 A家庭、地域等における省エネ活動の支援 B省エネ関連人材の育成・活動の支援 C省エネ国際協力の推進 D省エネの専門資格者に係る国家試験等の実施 を主な活動とされる全国組織です。エコけんスタッフも、「省エネルギー普及推進員」「家庭の省エネエキスパート」の資格を同センターからいただいていますし、「家庭の省エネ大事典」は省エネ情報確認の必携です。

 私たちに最も身近なところにある九州支部は、スタッフ8名の和気藹々の家族的雰囲気なのだそうです。事務局長の穏やかなお人柄がその中心にあるのかもしれません。ご家庭での省エネについてお尋ねすると、ご家族それぞれに気になるところが異なるそうで、村上さんは節電に、奥さまは節水につい熱心になってしまうと笑っておられました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. いずれは原子力発電所はゼロになる可能性がある。
 ただ、今すぐゼロにするとエネルギーコストの面から、
 日本経済が破綻するおそれがある。
 経済と環境を両立する必要性を感じている。

Q. ご自身の暮らしの中で心がけておられること
A. 無理のない程度で継続的に家庭や職場で節電を
 心がけている。


 《未来を創るメッセージ》
  一人の力は大したことはないが、多数の力は人数以上の力を産む

 経済、環境、そして社会の調和のもとに、持続可能な社会は拓かれていきます。「経済との両立」という言葉をいただき、改めて考えさせられた時間でした。

No.31   古賀 友子 氏

 福津市在住の主婦古賀友子さんにお話を伺ってきました。古賀さんとは、エコけんも参加している福津市エコショップ推進委員会でご一緒させていただき大変お世話になりました。現在は、福津市の幼稚園で臨時職員をされておられます。

 25年前、ご主人の留学で2年間ドイツ生活をされた経験は、帰国後の古賀さんの暮らしに影響を及ぼしています。ドイツでは、各行政区ごとに、資源ごみをいつでも回収できるストックヤードがあり、誰もが当たり前のように資源ごみを持って行くシステムが根付いていた事や、『護岸整備のために一旦コンクリートで3面張りされた河川は、生態系に良くない』ことが分かればコンクリートを壊し、元の状態に戻した事など、企業や行政、またそれを動かす市民といった社会全体が地球環境の事を考えおのずと行動出来ていることに、古賀さんは衝撃を受けられたとのことでした。ドイツの人々の環境意識がこれほど高いのは、1980年代に深刻化した黒い森の酸性雨枯死やチェルノブイリの原発事故等の大きな環境問題を、国民主体で乗り越えてきた背景があるのかもしれません。
 古賀さんは、ドイツでの経験から環境などに関する委員会の公募論文の提出やパブリックコメントを通して、その考え方やアイデアを行政の方へ伝えるようにしてきたそうです。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 地球上では、人間も他の動物や植物と同じ仲間で、環境によくない事をすれば結局は自分に返ってくるという事に気付いてもらいたい。
・なるべく環境に配慮しているところからモノを買う
・勇気を出して行政などに働きかける
・ごみの分別(生ゴミ堆肥化)
・環境に関する世界の情報をキャッチできるアンテナを張っておく。

 《未来を創るメッセージ》
「こうなったらいいな」で終わらせないで実現したいな  

 3人の息子さんのお母さんでもいらっしゃる古賀さんですが、現在はドイツなど海外からの留学生に、福津市近隣を案内する機会が多くあり、九州や日本の自然を守り伝えたいという気持ちが強くなったそうです。「夢を実現するには、はずかしがらずに声に出して周りに伝えていくことも大切かもしれませんね。」と笑顔で話されていたのが印象的でした。

No.30 フリーライター,福岡教育大学非常勤講師 森 千鶴子 氏

 宗像市のイチゴ農家で育った森さんは、都会でコピーライターとしてご活躍された後、九州に戻り、現在は食と農を伝えるお仕事をされています。
 昨年、福岡市天神のビルの屋上でペットボトルイネを育てる「たのしイネ」のイベントがきっかけでお会いしたのがお付き合いのきっかけですが、現在はエコけんの賛助会員さんという身内でもあります。

 もともと寒いヨーロッパの果実であるイチゴの旬は5月から6月ですが、私たちが普段口にするハウス栽培のイチゴの旬は2月だそうです。パック詰めの苦労や、市場のニーズに合わせて、たくさんのエネルギーを使って行う促成栽培の矛盾もお聞きしました。1年中スーパーに夏野菜であるきゅうりが並んでいるのは、良く考えたらおかしなことです。私たちが普段あたりまえと思いこんでいる事を考え直すことが、必要なのではないかとお話しされていました。

 また、子ども達へ食のお話をされる時、子ども自身に栽培体験があれば、作り手の思いを想像できると言われました。土のない所で生活している子ども達が増えている今、植物や作物の栽培体験は大切だと伺いました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. “あたりまえ”と思っている事を、もう1度考え
 直すこと。

Q. そのためにご自身で心がけておられることは
A. あたりまえの裏側を想像する。
  何でもいいので、自分で栽培してみる。


《未来を創るメッセージ》
自分と家族の食べものを作ることのできる人になる。作る楽しさを伝える。

 日本各地で講演され、新聞にコラムを書かかれるなどお忙しい森さんですが、なんと今年の春から九州大学の大学院生でもあります。撮影に入ったスタッフと二人、お話に引き込まれてしまい、気がつくと長時間のインタビューになってました。ふわっと優しい雰囲気でありながら熱くお話しされ、男女年齢問わず多くの方から支持されるのも納得でした。

No.29 玄界環境組合古賀清掃工場 場長  中村 真一郎 氏

 連日猛暑日が続く中、4月に古賀清掃工場の場長に赴任された中村真一郎氏にお話を伺いました。同じエコロの森内の施設に勤務していますが、場長のおられる建物とは目と鼻の先にもかかわらず、なかなかお目にかかる機会が無く、今回はじめてご挨拶をさせていただきました。

 場長は、この春、新宮町役場から清掃工場にみえました。元々古賀市出身でお住まいも古賀でした。小学校6年から柔道を習い始められたそうです。その後も続けられ、社会人になられてからは、ボランティアで小中学生対象の社会教育において、26年間もご指導を続けられたそうです。場長は、「教え子が財産」とおっしゃってましたが、なかなかできないことだと頭が下がりました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか

A. お互いの個性を認め合い、尊重し、思いやりの心を育んでいくこと

Q. そのためにご自身で心がけておられることは

A. 家庭教育に参加。子どもと向き合い、考える

《未来を創るメッセージ》
 自分の大切さとともに 他の人の大切さを認めよう

 昨今、テレビニュースでは、痛ましいニュースが目につきます。その背景には、時として、家庭環境、家庭教育の影響も否定できないのではと感じることもあります。 一方、子どもは地域の宝とよく言われますが、地域の大人として地域あげての子育てにどれだけ関わっているだろうかと改めて考えさせられました。


No.28 古賀市副市長 坂本 正美 氏

 厳しい暑さが続く7月中旬、古賀市役所の副市長坂本正美氏にお話を伺いに行きました。颯爽と応接間に入ってこられた副市長は、とても気さくなご様子で、一気に緊張が解けました。

 坂本氏は、平成14年、九州経済産業局から古賀市商工振興室に出向されていましたが、その後、副市長として再び古賀市に着任されました。その間、古賀の野球チームに所属されたり、コスモス館にも足しげく通って、古賀との縁を切らずにいてくださったそうです。ちょっと日焼けされた副市長は、ポロシャツとスニーカーが似合うナイスガイだとお見受けしました。
 子どもの心で生きていける社会、人とのつながりが深い社会、ちょっとおせっかいだけど優しい思いやりのあった昭和30年頃の日本の心を取り戻したいと言われました。いただいたメッセージにある「忠恕」は、論語の言葉です。忠恕とは、自分の良心に忠実であること、他人に対する思いやりが深いことです。真心や思いやりの心は時代が変わっても人が本来持っている徳として、大切に生きていきたいと再認識しました。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. 思いやりの心、気づき(恕)

Q. そのためにご自身で心がけておられることは
A.   ・相手の話をじっくり聞く 
    ・相手のことを気にかける
    ・自然体で生きる。

《未来を創るメッセージ》
 忠恕の気持ち

No.27 新宮町教育委員会 社会教育課 船越 郷子 氏

 10年ほど古賀市で、昨年からは現在の職場で地域活動指導員として活躍しておられる船越さんにお話を伺ってきました。元々教員の経験があり、ちょうど子育てが落ち着いた頃に指導員になられたそうです。地域活動指導員は、子どもの生きる力を育むための様々な体験活動を企画、立案し、運営指導する仕事です。実施に当たっては、地域の大人や大学生の支えがなくてはならないそうですが、体験活動を通して、子どもだけでなく支援する側も成長するのを実感してあるようです。船越さんご自身、いつも子どもたちから元気をもらっているそうで、お話を伺っていると、子どもが大好きで、子どもの成長を見守る喜びが伝わってきました。

Q. 未来のために
   今何が重要だとお考えですか
A. 子どもたちが、いろいろな人に出会い、たくさんの「見たことある!」「聞いたことある!」「やったことある!」等の体験をすること。

Q. そのために、ご自身で心がけて
   おられることは
A. まずは、行ってみよう!やってみよう!

《未来を創るメッセージ》
おせっかいおばさんも、時には必要

 ご自身が子どもの頃は『いろいろ声かけてくるおばさんは面倒くさいな』と思っていらしたそうですが、地域で子どもを育てる大切さから『おせっかいなおばさんも大事な存在』と思うようになったそうです。時間ができたら、近くの小学校の門に立って朝のあいさつの声かけをしたいとおっしゃっていました。

 切り口は違いますが、未来を担う子どもたちの育ちに関わる仲間として、エールを送りたいと思います。

No.26 小寺油脂(株)社長 原田 典元 氏氏

 古賀食品工業団地にある小寺油脂さんで、社長の原田典元氏にお話しをうかがってきました。小寺油脂さんは、ぐりんぐりん古賀の会員さんであり、これまでも快く夏の学習プラン作成ワークショップに参加くださったり、環境体験講座で工場見学をひきうけてくださいました。この夏は、エコけんが受託した福岡県3R推進事業「夏休み親子3R探検隊」への工場見学のご協力も頂く予定になっています。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A. モラルの向上とそのための教育

Q. そのために
ご自身で心がけておられることは
A. 生活に身近なごみの処理は特に伝えやすいことだと思う。自分の子どもには、自分が出したごみは自宅に持ち帰るよう言い聞かせている。

《未来を創るメッセージ》

めんどくさがらない現

 まず、何が最も重要かに至るお考えについて、じっくりお話しくださいました。廃油のリサイクルを業とされている事業者さんとして、人類が環境資源や生態系サービスを利用せざるを得ないこと、いったん便利に慣れたヒトが不便に戻るには大きな抵抗感が否めないこと、新しい技術開発やそれを利活用する法的・制度的整備や、自らがコスト負担する覚悟が必要なことなどなど、それらのつながりを含めて思いを語ってくださいました。その結果、「今重要なのは教育だろう」とおっしゃったのです。持続可能な社会の担い手づくりを目指す環境教育をミッションとする私たちには、心強いエールでもありました。 また日々の暮らしでは、めんどくさがらないことが、未来を創る秘訣であり、その実践者でもおられました。


No.25 NPO法人 アカツキ 代表理事 永田 賢介氏

 福岡市 NPOボランティア交流センターあすみんで、若きチャレンジャー永田さんにお話を伺いました。永田さんのテーマは、「お金の流れを変える」こと。大学生の時、チャリティーコンサートを企画・運営したのをきっかけに、社会をよりよくする手段としてNPOというしくみを選ばれたそうです。大学卒業後はサラリーマンとして働きながら、本の物々交換「モノクル」などエコなイベントを開催していましたが、本業としてのNPO経営を勉強するために仕事をやめ、1年間東京のNPOへインターン就業へ。そして2012年1月に「NPO法人アカツキ」を設立されました。

 アカツキは“中間支援組織”と呼ばれる、NPOを支援するNPOです。「ファンドレイジング※」を中心に、様々な団体の現場に入り、共に悩みながらイベントの企画作りに取り組んだり、Webサイトやデザイン制作も請け負われています。また、ゆるやかな寄り合いと対話の場「コレクティブスペース エンガワ」(福岡市中央区薬院)も運営されています。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか

A. 人の話に耳を傾け、認め、受け止めること。
自分の頭で考えること。
Q. そのために
ご自身で心がけておられることは

A. 他人に期待するのではなく、
            自分ががんばること。
行動と言葉が一致していること。

《未来を創るメッセージ》

現実から目を逸らさず、きちんと絶望し、しかし諦めない

 ベジタリアンの永田さんは、線の細いイメージだったんですが、経営者としての苦労もお持ちで、なかなか骨太の方のようでした。活動歴も長く、NPOの草分け的存在です。今後、日本に新しいお金の流れができればいいなぁ、と思いました。

※ ファンドレイジング
NPO(公益法人、大学法人、社会福祉法人などを含む)が、活動のための資金を個人、法人、政府などから集める行為の総称。 一般的には寄付、会費、助成金、補助金などの財源の獲得手段を指す。       【出典】「認定ファンドレイザー必修研修テキスト」日本ファンドレイジング協会」

No.22 久山ファーム体験農園「オルト久山」代表 山邊信利氏

活動報告写真
久山ファーム体験農園『オルト久山』代表の山邉信利さんに、一面に広がる体験農園の大きな大きなビニールハウスの中で、お話を伺ってきました。中には、体験者が使える鍬や鋤、ジョウロなどの農具が置かれています。奥にはボードと椅子が並んでいました。ここは、畑のプロからノウハウを学ぶスペースであり、時には野菜ソムリエより収穫した野菜を使った料理教室もある場だそうです。
 もともとJAにお勤めだった山邉さんは、そこでの経験を生かされ、農業の役割を新しい形で消費者へ伝えるためのさまざまな活動に取り組んでおられます。

Q. 未来のために、今、何が 重要だとお考えですか
A. 人は、「食することで生命を絆ぎ、健康で幸せな人生をと願っている」と思います。
自然環境を護るため農業の大切さ、面白さ、充実感を沢山の人に知ってもらうことが重要だと考えます。

Q. そのためにご自身で心がけておられること
A. 農業体験農園、学園農園等への取り組み

 《未来を創るメッセージ》

社会農業の素晴らしさ、大切さを皆んなで考えよう

 畑でいただいたブロッコリーの葉を生で食べました。噛むと口の中に甘みが広がりブロッコリーってこんなにあまかったっけ?と驚きました。もう成人されているお子さんも含め3人のお父さんでもある山邉さんは、畑を歩きながら『土つくりが大事。栄養や水をたくさんやればどんどん育つわけではない、人を育てる事と野菜を育てることは似ている』とおっしゃった言葉が、特に心に残りました。

No.21 古賀市身体障がい者福祉協会会長 鶴原 誠二 氏

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古賀市にお住まいの鶴原誠二さんにインタビューしました。

 鶴原さんは、古賀市身体障がい者福祉協会の会長を足かけ9年務められています。昨年は、文化の日には、古賀市より表彰状を授与されたそうです。「第11回全国障がい者スポーツ大会」ご出場に敬意を表してのことです。

 鶴原さんは50歳の時、難病に見舞われ、副作用から骨盤の骨頭壊死に至ってしまわれました。落ち込んでいたその時に、障がい者の方々に出会って視野が広がり、現在はスポーツを楽しみながら、明るく楽しく、そして病気と向き合いながら毎日を大切に生きるようにされているそうです。「今では障がいになってよかったと言えるようになった。」とやさしい笑顔で答えられたのが印象的でした。そう言えるようになられるまでには、たくさんのハードルを乗り越えられたことでしょう。ハードルは違っても前向きに明るく生きなければと思いました。

Q. 未来のために、今、何が 重要だとお考えですか
A. 障がいを抱えた人たちの声に耳を貸し、 その人たちの心に一歩でも近づき、理解し、共に助け合っていける支援の必要性を感じます。

Q. そのためにご自身で心がけておられること

A. 差別をなくし、心のバリアフリーと障がいを抱える人たちの目線で寄り添える環境のバリアフリーに努力し、気軽に挨拶をし、見守りに心がけたい。

  《未来を創るメッセージ》

障がいのある人も無い人も差別なく、共に生きていける社会
       真の共生社会の実現

No.20 福岡教育大学 教育学部技術教育講座栽培学研究室 平尾 健二 氏

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平尾先生は栽培学がご専門で、中でも稲の栽培に造詣が深くていらっしゃいます。今年度より中学校の技術科で「生物育成」が必修化された事から、技術科の先生方向けのセミナー等開催され、現場の先生とのつながりも大切にされている先生です。また、小学校でペットボトルを使った稲の授業を数多くされています。私たちエコけんとも、長くおつきあいしていただいています。

Q. 未来のために今何が重要だとお考えですか
A.子どもたちが、身の回りの環境や食べものの大切さ、すばらしさ(美しさ、美味しさ)を一人一人自分で気づくことができるきっかけをつくること。

Q. そのためにご自身で心がけておられること
A.出前授業に出かけて子どもたちに語りかけたり、将来教員をめざす学生たちと語りあうこと。
 《未来を創るメッセージ》

1人でも多くの子どもたちに伝えていきます!

 ご自分は都会の真ん中で育ち、この道へ進むきっかけになったのは、中学生の頃に見たテレビのドキュメンタリーだったそうです。子どもたちには、将来目指すものを探すためのきっかけを多く作ることが、大人の役目だとおっしゃってました。

 学内の農園で、稲を始めいろいろな作物を栽培されています。栽培した作物は授業やサークルの中で、学生さんと調理をして食べているそうで、食いしん坊の私は思わず「羨ましい」と声をあげてしまいました。先生とお話をして、あたたかいお人柄だからこそ、自然と人を育む道に進まれたのだと感じました。



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